海住山寺の草創は天平7年(735年)で、東大寺を開いたことでも知られる良弁僧正(ろうべんそうじょう、689〜773年)が聖武天皇の勅命を受けて十一面観音を本尊として開いたのが始まりとされる。当初は「補陀洛山寺(ふだらくさんじ)」と称した。
平安時代には衰退し一時廃れたが、建永元年(1206年)に解脱上人貞慶(じょうけい、1155〜1213年)が復興した。貞慶は奈良・春日大社の神様を当山に勧請して「春日移し(かすがうつし)」を行い、「海住山寺(かいじゅうせんじ)」と改名したとされる。
国宝の五重塔は建保2年(1214年)に貞慶の弟子たちによって建立され、鎌倉時代初期の五重塔建築の遺構として希…