八坂神社は練馬区大泉町の旧農村集落に鎮座し、京都の八坂神社(祇園社)と同じ素戔嗚尊を御祭神とする。祇園信仰に基づく八坂・牛頭天王の信仰は中世以降、全国の農村に広まり、疫病除けの夏祭りとともに定着した。大泉地区は大正末期から昭和初期にかけて農地から住宅地へと急速に転換した地域であり、大泉学園駅周辺を中心に文化住宅地として発展した。宅地開発の波の中でも八坂神社は地区の精神的な核として機能し続け、夏の祇園祭や例大祭には多くの住民が参集する。農業共同体から都市近郊住民へと氏子の姿が変わっても、祭礼の伝統は途絶えることなく引き継がれている。