矢代寸神社は岸和田市八田町に鎮座する神社で、「矢代寸(やしろすん)」という独特の社名は古代の地名や氏族名に由来すると考えられている。「矢代」は矢を作る職人集団「矢師(やし)」の居住地を指す地名である可能性があり、古来より武具生産と関わる集落が周辺に存在したことを窺わせる。和泉国には武家との結びつきが深い神社が多く、本社もこの一帯の武士や農民から篤い崇敬を受けたとされる。江戸時代には岸和田藩の氏神神社として位置づけられ、藩政の安定とともに地域に定着した。現在は八田町の氏神として春秋の祭礼を執り行っている。