朝倉市甘木に鎮座する火防の社。火難が迫ったとき「屋須多、屋須多」と唱えると鎮火するとの霊験が伝わり、甘木の火防せの神として古くから地域に親しまれてきた。文政10年(1827年)10月、筑後・瀬高(現みやま市)の八坂神社境内に祀られていた屋須多神社から分祀されたと伝わる。祭神は大己貴命(大国主命の別名)で、縁結び・農業守護・疫病除けの神として信仰される。社名「屋須多(夜須多)」は、古代の夜須郡(筑前国夜須郡、現在の朝倉市周辺の旧郡名)に由来するとも伝えられ、甘木の地に古代地名の記憶をとどめる。小祠ながら甘木水町の一隅で代々守り継がれ、例祭は12月1日に行われる。火を鎮める素朴な霊験伝説とともに、…