19世紀前半、文化(1804-1818)・文政(1818-1830)年間を中心に江戸の町人を担い手として爛熟した文化。元禄文化が上方中心だったのに対し、化政文化は江戸が中心。退廃的・享楽的・写実的傾向が強く、幕末の動乱を予感させる爛熟期。浮世絵では葛飾北斎『富嶽三十六景』(1831年頃・神奈川沖浪裏)、歌川広重『東海道五十三次』(1833年)、喜多川歌麿(美人画)、東洲斎写楽(役者絵)が世界的な風景画・肉筆画の水準に到達、後にジャポニスムの起爆剤となった。文学では滝沢馬琴『南総里見八犬伝』(1814-1842年、全106冊)、十返舎一九『東海道中膝栗毛』、式亭三馬『浮世風呂』、為永春水の人情本、小林一茶の俳諧。蘭学も発達し伊能忠敬『大日本沿海輿地全図』(1821年)。