小袋稲荷神社の創建年代は不詳であるが、千住河原町の鎮守として古くから地域に根づいた稲荷社であると伝わる。「小袋」の社名は、当地の地形が小さな袋状をなすことに由来するとも、かつて小さな塚(古墳状の高まり)が存在したことに由来するとも伝えられ、定説はない。近世以降、千住は日光街道の初宿場町として繁栄し、荒川の渡河点には舟運が盛んとなった。当社はこうした水辺の生業に携わる舟運業者や漁師からも篤い信仰を集めたとされる。明治維新後の近代においては、周辺の市街化が進む中にあっても小さな社殿と朱塗りの鳥居が維持され、河原町の産土神として氏子の崇敬を受け続けた。現在も2月の初午祭および11月の酉の市には地元商…