坂東愛宕神社は、1650年(慶安3年)頃に京都の愛宕神社から勧請されたと伝わる。祭神は火産霊命(ほむすびのみこと)であり、火防・防災の守護神として岩井の地に祀られた。江戸時代は木造家屋が密集し火災が頻発した時代であり、防火信仰の拠点として地域住民の篤い崇敬を集めたとされる。岩井の町を見下ろす小高い丘の上という立地は、火の見の役割も兼ねていたと伝えられる。明治期の近代化に伴う神社整理の波においても、地域の防火信仰の象徴として存続し、地域住民による維持管理が続いた。近代以降も毎年7月の例祭において火渡り神事が執り行われており、無病息災を祈る伝統行事として現在に至るまで継承されている。境内は今日も関…