長寿寺は東大阪市若江本町に位置する融通念佛宗の寺院である。融通念佛宗は平安末期の天仁2年(1109年)に良忍上人(1072〜1132年)が大原での修行中に阿弥陀仏の啓示を受けて開いた宗派で、「一人の念仏が万人に融通し、万人の念仏が一人に融通する」という独自の教義を説く。良忍上人は後に摂津国平野(現・大阪市平野区)の大念仏寺を拠点として布教を展開し、融通念佛宗は大阪を発祥の地とする宗派として発展した。「長寿」という寺号は、念仏の功徳による長命・長寿への祈願を表すものと解され、地域住民の厄除けや健康祈願の場としても機能してきたと考えられる。若江本町において本寺は地域の融通念佛信仰を支える拠点として…