男鹿市本山は赤神神社・本山五社堂(国指定重要文化財)が鎮座する霊山で、ナマハゲ発祥伝説の地としても名高い。漢の武帝に連れられた5匹の鬼が男鹿に渡り、赤神として祀られたという伝説が語り継がれ、中世以降は修験道の霊場として山岳信仰の拠点となってきた。長楽寺はその本山参詣道の入口・祓川に位置し、参拝者が身を清める場として機能してきた寺院である。真言宗智山派は高野山を源流に持ち、密教的な祈祷や護摩を重視する宗派で、霊山との結びつきが深い。江戸時代には本山・赤神神社を管理した別当寺院群の一つとして、本山信仰を支えてきたと考えられる。明治の神仏分離令後も法灯を守り、現在に至る。