讃岐寺は延喜年間(901〜923年)頃の創建と伝わる真言宗寺院である。讃岐国(現在の香川県)から房総半島へ移住した人々が、故郷の寺院の本尊・信仰を勧請して開いたとされ、寺名にその由来が刻まれている。房総半島には古くから四国・讃岐方面からの移住者が多く、竹岡周辺にもその文化的痕跡が地名・寺社名として残る。中世以降は東京湾に面した竹岡の漁業集落において、漁師や船乗りたちの菩提寺・鎮守的役割を担ってきたとされる。近世には真言密教の本尊として大日如来が奉られ、地域の宗教的中核として檀家制度のもとで漁業者の先祖供養を継続した。境内には漁業関連の奉納品が多数伝えられており、海に生きた人々の篤い信仰を今に物…