月照寺は大阪市西成区出城に位置する天台宗の寺院で、比叡山延暦寺を総本山とする。天台宗は794年(延暦13年)に最澄(伝教大師)が唐から帰国した後、比叡山に根本中堂を建立したことに始まる。円・密・禅・戒の四種兼学を宗旨とし、平安時代には朝廷・貴族の篤い帰依を受けた。「月照」の寺号は、月の清浄な光が闇を照らすように、仏法の智慧が衆生の迷いを消すことを象徴している。出城の地はかつて西成郡の農村地帯で、江戸時代から大坂の外縁部として寺院・神社が集積した。当寺は天台宗の伝統的な法儀・修法を守りながら、地域住民の心の拠りどころとして今日まで法灯を伝えている。