八幡社の祭神である八幡神は、応神天皇を神格化した神で、宇佐神宮(大分県)を総本宮とし、源氏をはじめとする武家から武運の神として全国で篤く信仰された。当社の創建年代や由緒の詳細は明らかでないが、豊明市沓掛町坊主山に鎮座し、沓掛の里の鎮守として長く祀られてきた。社の建つ沓掛一帯は、室町時代に築かれた沓掛城を中心に発展した土地で、桶狭間合戦当時は今川方の近藤景春が城主を務めていた。永禄3年(1560年)5月、駿河・遠江・三河を支配する今川義元が大軍を率いて西進した際、この沓掛城に入って宿陣し軍議を行った。翌5月19日、義元は沓掛城を発って大高方面へ向かう途上、桶狭間で織田信長の奇襲を受けて討たれ、戦…