724年(神亀元年)、行基菩薩が開創したと伝わる古刹。当初は「道場寺」と称し、弘法大師空海が後に訪れて霊場として整備し、現寺名に改めたとされる。鎌倉時代の1288年(正応元年)頃、時宗の開祖・一遍上人が当地を訪れ、境内で踊り念仏を修したと伝わる。この縁により郷照寺は時宗に帰属し、四国八十八箇所霊場の中で唯一の時宗寺院として今日に至る。江戸時代には宇多津が瀬戸内海交通の要衝として栄えたこともあり、多くの遍路巡礼者や参詣者が訪れ、霊場としての隆盛を保った。近世以降も宇多津の高台に境内を構え、瀬戸内海や讃岐富士(飯野山)を望む眺望とともに名刹の地位を維持してきた。現在は弘法大師信仰と一遍上人の法流が…