兵庫県神戸市東灘区住吉宮町に鎮座する旧県社。住吉三神(底筒男命・中筒男命・表筒男命)と神功皇后を主祭神とし、天児屋根命・大山津見命を配祀する。社伝では、神功皇后が新羅遠征帰途に住吉大神の神託を受け、「大津渟中倉之長峡」である当地に住吉三神を初めて祀ったのが起源とされる。江戸時代以前は「菟原住吉社(うばらすみよしのやしろ)」と称し、「本住吉」の名は大阪の住吉大社より先に鎮座した「もと(元)の住吉」に由来する。5月4〜5日の地車(ダンジリ)祭には山田・呉田・住之江・空・西・吉田・茶屋・反高林の8台が巡行し、JR住吉駅西方・旧西国街道(国道2号)沿いの一帯が賑わう。阪神・淡路大震災(1995年)で社殿は壊滅的被害を受け、現在の社殿は震災後の復興建築。JR住吉駅から徒歩約2分。
本住吉神社の創建は伝承の域を出ないが、その歴史は古代まで遡る。社伝では神功皇后摂政元年(3世紀頃とも)、皇后が朝鮮半島遠征から帰還する途中、船が難波で進まなくなったため武庫の湊に引き返して占いを行ったところ、住吉大神から「大津渟中倉之長峡に祀れ」との神託を受け、当地摂津国菟原郡に住吉三神を鎮座させたとされる。
現存する最古の史料は天平3年(731年)の年紀を記す『住吉大社神代記』で、「菟原社三前」として当社が記載されており、8世紀には既に存在していたことが確認できる。江戸時代以前は「菟原住吉社(うばらすみよしのやしろ)」と呼ばれ、旧山陽道(後の西国街道)沿いの立地から旅人や海路往来の人々の信仰…