本遠寺は、元和2年(1616年)ないし元和3年(1617年)に創建されたと伝わる日蓮宗八品派の本山である。江戸幕府3代将軍徳川家光の乳母として知られる春日局(福)が、日受上人を開山に迎えて建立したとされる。春日局は日蓮宗への篤い信仰を持ち、身延山久遠寺にほど近いこの地に伽藍を整備したと伝わる。正式山号を長遠山と称し、創建以来、春日局ゆかりの寺として格式を保ってきた。江戸時代を通じて幕府や春日局一族の庇護のもとで発展し、春日局に関わる寺宝が現在まで伝来している。明治期の神仏分離・廃仏毀釈の影響を経ながらも法灯を守り続け、近代以降は日蓮宗八品派の本山として宗門における重要な位置を占める。現在の境内…