「洞泉寺」の「洞」は禅の修行の場(洞窟・深い境地)を、「泉」は清らかに湧き出る水すなわち尽きない法の源を象徴する。禅語に「山深く潜んで清泉を求む」とあるように、「洞泉」という寺名は世俗から離れた禅の清浄な道場を理想として表している。金川は船川港地区の南東に位置する集落で、農業と沿岸漁業が営まれてきた地域である。曹洞宗の禅寺として創建された本寺は、集落の菩提寺としての役割を担い、只管打坐の実践と葬祭・年忌法要を通じて地域住民に寄り添ってきた。江戸期の寺請制度によって民衆信仰の基盤となった曹洞宗の特質が、金川の小集落においても発揮され、世代を超えた信仰の連鎖を形成してきた。