揖宿神社の創建は7世紀(700年頃)とされ、薩摩半島南部における古代信仰の中心地として栄えたと伝わる。主祭神は大日孁貴命(天照大神)であり、延喜年間(901〜923年)に編纂された『延喜式』神名帳に記載された式内社として、朝廷からも崇敬を受けた格式ある社とされる。中世には薩摩を支配した島津氏をはじめとする在地領主の崇敬を集め、社殿の修復・造営が行われたと伝わる。近世には薩摩藩の保護のもとで地域の鎮守として信仰が維持された。明治時代の神仏分離令・廃仏毀釈の影響を受けつつも、近代社格制度のもとで郷社に列せられ、揖宿郡の総鎮守として地域住民の信仰を集めた。境内には樹齢1000年を超えるとされるクスノ…