日和山は、漁師が天候(日和)を見極めるための「日和見」の丘として古くから知られてきた。山頂に鎮座する鹿島御児神社は延喜式にも記される古社で、古代から漁業と航海の守護として信仰を集めた。元禄2年(1689年)、松尾芭蕉が「おくのほそ道」の旅で石巻を訪れた際、この山から旧北上川の河口と海原を眺め、その感慨を詠んだとされ、後に句碑が建立された。明治時代に整備されて公園となり、桜・梅・椿の名所として市民に親しまれるようになった。明治末期には放浪の歌人・石川啄木も石巻を訪れ、この地の風情を歌に詠んだ歌碑も建つ。2011年3月11日の東日本大震災では、大津波が市街地を飲み込む中、多くの市民が日和山へ逃れて…