松月院は応永年間(1394〜1428年)、武蔵国赤塚城主であった千葉自胤によって開基されたと伝わる曹洞宗の寺院である。創建は1400年頃とされ、千葉氏の菩提寺として整備された。中世を通じて赤塚城を拠点とした千葉氏の庇護を受け、同氏累代の墓所が境内に営まれた。千葉氏が後北条氏に滅ぼされた16世紀末以降も寺は存続し、江戸時代には曹洞宗の地方寺院として地域の信仰を集めた。近世において最も注目される出来事は、幕末期の1841年(天保12年)、砲術家・高島秋帆が幕府の命を受け、松月院境内およびその周辺において西洋式砲術の公開演習を行ったことである。これは日本における近代的軍事訓練の先駆けとされ、境内に建…