坂東三十三観音第十七番札所として知られる真言宗智山派の古刹。
出流山の渓谷に沿って建つ境内は、自然の岩壁と調和した神秘的な雰囲気を漂わせる。
奥の院の鍾乳洞内には自然にできた十一面観音の石筍があり、「鍾乳石観音」として信仰される。
本堂は安永2年(1773年)の再建で、堂々とした構えが山中に映える。
仁王門の金剛力士像は迫力があり、参道の入口で参拝者を迎える。
境内を流れる清流と苔むした石段が、深山幽谷の趣を醸し出している。
毎年2月の「出流の節分会」は福豆まきで賑わう伝統行事。
紅葉の名所としても知られ、11月には渓谷全体が赤く染まる。
出流そばは名物で、参拝後にそば打ち体験や食事を楽しむ参拝者も多い。
栃木市中心部から車で約40分、山深い霊場の静寂が心を癒してくれる。
天平7年(735年)、勝道上人の弟子・日光法師が開創したと伝えられる。
また一説には弘法大師空海が巡錫の折に開いたとも伝わる。
奥の院の鍾乳洞は古くから霊場として信仰され、自然の造形が仏の姿に見えると崇拝された。
坂東三十三観音の第十七番札所として、平安時代から巡礼者が絶えなかった。
中世には皆川氏・佐野氏など地元武将の庇護を受け、寺域が整備された。
戦国時代の兵火で堂宇が焼失したが、江戸時代に再建された。
安永2年(1773年)に現在の本堂が再建され、山岳寺院としての威容を取り戻した。
江戸時代には坂東巡礼の信仰が盛んで、多くの巡礼者が出流の山中を訪れた。
明治の神仏分離の影響を受けつつも、…