持明院は大阪市福島区鷺洲に位置する東寺真言宗の寺院で、京都・東寺(教王護国寺)を総本山とする。東寺は延暦15年(796年)に国家鎮護のために建立され、弘法大師空海(774〜835年)が嵯峨天皇から下賜されて以来、真言密教の根本道場として栄えた。空海は唐から密教の教えを持ち帰り、即身成仏の思想と精緻な密教儀礼を日本に広めた。摂津国には空海ゆかりの霊場が点在し、東寺真言宗の末寺も広く分布する。持明院はこうした法脈を受け継ぐ寺として鷺洲の地に根付き、護摩供や各種加持祈祷を行いながら地域住民の現世利益と先祖供養の拠点となってきた。現在も東寺真言宗の末寺として密教の法灯を守り続けている。