本山修験宗は修験道の一大流派で、京都・聖護院を総本山とする。修験道は役行者(役小角)が7世紀に開いた山岳修行の道であり、仏教・神道・道教が融合した日本独自の宗教形態である。持寶院の「持寶」とは「宝を持つ」の意で、仏宝・法宝・僧宝の三宝を授かる功徳や、如意宝珠による開運厄除けの霊験を示すと伝わる。常盤町一帯は多摩丘陵の緑豊かな地区で、かつては畑作と養蚕が盛んな農村であった。修験者が山野を巡錫しながら民衆の加持祈祷を担った歴史を持つ本院は、地域の家内安全・厄除けの道場として機能し、現在も聖護院系の修験の伝統を多摩の地に伝え続けている。