十二社権現寺は東大阪市六万寺町に位置する単立の仏教寺院である。「十二社権現」とは十二の神仏を権現(神仏習合の神格)として祀る信仰形態であり、中世から近世にかけて全国各地で盛んであった神仏習合文化の名残を寺号に留める。権現信仰は本地垂迹説に基づき、神道の神々を仏菩薩の化身(権現)とみなすもので、奈良時代以降日本独自の宗教文化として発展した。河内国六万寺町周辺には古代の寺社が多く、この地域もそうした神仏習合の歴史の中で信仰の場として機能してきたと伝わる。明治政府が神仏分離令(1868年)を発布すると多くの権現社が廃絶・改組されたが、仏教寺院として独立を保った事例もあり、本寺院もそのような経緯を経て…