往生院六万寺は東大阪市六万寺町に位置する単立仏教寺院である。「六万寺」という地名・寺名は、平安時代ないし奈良時代に遡る古刹の存在を示唆しており、六万体の仏像を安置したことが地名の由来とも伝わる。「往生院」の名は、極楽往生を祈願する念仏信仰と深く結びついており、かつて阿弥陀信仰を中心とした道場として機能していたと考えられる。河内国は古代から仏教文化が栄えた地であり、行基(668〜749年)ら奈良時代の高僧が各地に堂宇を建立したとされる伝承も多く残る。中世以降も地域の人々の葬送・祈祷の場として機能し、近世に現在の伽藍形態に整えられたと推定される。現在は特定の宗派に属さない独立寺院として独自の宗風を…