旭社は、金刀比羅宮の境内に建つ社殿の一つで、天保8年(1837年)に完成した。着工は文化11年(1814年)ごろとされ、完成までに約20年余りを要したと伝わる。金刀比羅宮は古くから「こんぴらさん」として海の守護神・大物主神を祀り、全国から参拝者を集めてきた社であるが、旭社はその参道628段目に位置し、金堂跡に建てられたとされる。建物は二層入母屋造りで、外壁や組物には極めて精緻な彫刻が施され、その壮麗さは往時の参拝者が御本宮と見誤るほどであったと伝わる。明治時代の神仏分離令以前は仏教的性格も帯びた社殿であったが、明治維新後の神仏分離・廃仏毀釈の過程を経て現在の神社形態に整えられた。昭和初期以降、…