創建年代は詳らかではないが、伊豆大島の元町地区に建立された日蓮宗の寺院である。日蓮宗は日蓮聖人(1222〜1282)を宗祖とし、法華経こそが釈尊の真実の教えであるとして「南無妙法蓮華経」の題目を唱えることを根本とする宗派である。伊豆大島は日蓮聖人が文永8年(1271年)に伊豆法難の後、流刑された地として日蓮宗にとって特別な意味を持つ聖地である。日蓮聖人は大島近海を通過して佐渡へ流罪となったとされ、その縁から伊豆諸島には日蓮宗の寺院が多く建立された。海中寺もその信仰の流れを汲む寺院として、元町地区の菩提寺の役割を果たしてきた。