仙北市角館に広がる「みちのくの小京都」と称される武家屋敷地区で、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。江戸時代初期の寛永年間(1620年代)に苫木脩(とまぎおさむ)・あるいは芦名義勝によって築かれた城下町の武家屋敷が、今も当時の姿のまま保存されている奇跡的な歴史的景観である。樹齢300年以上のシダレザクラと黒板塀が続く武家屋敷通りは、春の開花期には圧倒的な美しさを誇り、全国有数の桜の名所として毎年多くの観光客が訪れる。武家屋敷の多くは公開されており、青柳家・石黒家・岩橋家など各家の豪壮な建物内部を見学できる。各屋敷では甲冑・古文書・生活道具など歴史的資料が展示されており、江戸時代の武家生活を体感できる。角館は武家屋敷だけでなく、樺細工(かばざいく)の伝統工芸でも知られており、観光と伝統文化体験の両方を楽しめる東北を代表する歴史観光地である。