桂香寺は、高槻市田能に位置する臨済宗妙心寺派の禅寺である。「桂香(けいか)」の名は桂の木の清らかな香りを意味し、山間の静寂な境内の雰囲気を示すとみられる。大本山・妙心寺は1337年(建武4年)、花園法皇が開創した日本最大の臨済宗寺院で、厳格な公案禅の道場として知られる。田能地区はかつて農山村としての歴史を持ち、桂香寺は中世以来この地の氏族・農民の菩提寺として機能してきたと伝わる。坐禅と公案問答を修行の核とする臨済禅の精神を守りながら、地域住民の葬儀・法要・年中行事に深く関わり、山間の里に禅の法灯を伝え続けてきた。