森下町は青梅市の山間部に位置し、かつては林業と炭焼きを生業とする集落が点在していた地域である。熊野信仰は平安末期から武士や庶民の間に広まり、紀伊山地の熊野三山(本宮・新宮・那智)の分霊が全国各地に勧請された。当社もその流れを汲み、山林に生きる人々の守護神として、また蘇りと再生の神として信仰を集めてきた。江戸時代には多摩の林業が幕府御用材として重視されたため、山仕事に従事する人々が仕事の安全と豊かな収穫を当社に祈願した。明治以降も地域の鎮守としての役割を保ち続け、現在は森下町の住民が年中行事を通じて神縁を結んでいる。