真願寺は大阪市住吉区帝塚山東に位置する浄土真宗本願寺派(西本願寺系)の寺院である。「真願」という寺名は阿弥陀仏の「真実の本願」を意味し、浄土真宗の教義の中核を端的に表す名称である。浄土真宗は親鸞聖人(1173〜1262年)が開き、弟子の唯円が著した「歎異抄」にその精髄が記されている。室町時代には蓮如上人の精力的な布教により、大坂・摂津地域を含む近畿・北陸に広まり、石山本願寺が大坂の中心に建立された。石山合戦(1570〜1580年)で本願寺勢力は一時打撃を受けたが、その後も大坂・住吉地域における真宗信仰は衰えることなく、江戸時代を通じて多くの末寺が維持された。真願寺はそうした大坂真宗信仰の伝統の…