松阪城は、天正16年(1588年)に織田信長の家臣から豊臣秀吉の配下となった蒲生氏郷によって築かれた。氏郷は近江国日野城での築城経験を活かし、飯高郡四五百森の地に近世城郭として松阪城を建設。城下町の整備も同時に進め、楽市楽座の制度を導入したと伝わる。しかし氏郷は文禄4年(1595年)に40歳で没し、以後城主は数度替わった。関ヶ原の戦い(1600年)後、紀州藩徳川家の支配下に入り、藩主は置かれず城代が管理する体制となった。その後、天守や主要建築物は江戸時代前期に相次いで倒壊・焼失し、現在は野面積みの石垣のみが良好な状態で残る。明治時代に入ると廃城令(1873年)により城としての機能は完全に失われ…