護国寺は平安時代中期の寛弘年間(1004〜1012年頃)に創建されたと伝わる天台宗の古刹である。本尊の阿弥陀如来像は平安時代の作とされ、藤原時代を代表する定朝様式の優美な彫刻として高く評価される。中世には兵火による衰退もあったとされるが、近世に入り水戸藩の成立とともに藩の祈願所として復興・整備が進められた。江戸時代を通じて歴代の水戸藩主徳川家が深く帰依し、寺領の寄進と堂宇の修造が繰り返し行われた。境内には藩政期の家臣・関係者の墓碑が多数現存しており、水戸藩の歴史を伝える貴重な遺産となっている。また水戸学が展開した精神的土壌の一部に仏教思想が根ざしており、当寺はその背景を担う寺院として重んじられ…