難波寺は大阪市生野区巽北に位置する臨済宗妙心寺派の寺院である。臨済宗は中国・唐代の禅僧・臨済義玄に源流をもち、鎌倉時代に栄西(1141〜1215年)が日本にもたらした禅宗の一派である。妙心寺派は室町時代に開創された京都・妙心寺を大本山とし、現在の臨済宗の中で最大の末寺数を誇る。禅の修行では師から与えられる公案(問答)を通じて悟りを体得することが重視され、武家文化との親和性から江戸時代には武士の精神修養にも取り入れられた。当寺の「難波」という寺名は、大阪の旧地名「難波(なにわ)」に由来すると思われ、大阪の地に根ざした禅寺として地域の信仰を集めてきた。