八戸市に所在する南部利直(なんぶとしなお)の廟所で、盛岡藩第2代藩主・南部利直(1576-1632年)を祀る霊廟である。南部利直は父・南部信直から盛岡藩を継いだ藩主で、藩政の基礎固めに尽力し、農業・鉱業・商業の振興に取り組んだ。特に南部鉄器や南部馬など南部地方の産業文化の振興に貢献した藩主として評価されている。廟所は仏式・神式が混在した江戸時代の廟建築の様式を伝えており、南部氏の信仰と権威を示す建築物として歴史的価値が高い。八戸が盛岡藩の重要な領地として位置づけられており、利直は八戸との深い関わりを持つ。現在も南部氏の歴史を伝える場所として保存されており、地域の歴史愛好家や研究者が訪れる。南部地方の武家文化と江戸時代初期の大名廟建築を知る上で貴重な史跡となっている。