日蓮宗は1253年(建長5年)5月28日に日蓮聖人が安房国(現・千葉県)で立教開宗し、法華経と「南無妙法蓮華経」の唱題を根本とする宗派として全国に広まった。中世には畿内の町衆にも信者が広がり、河内・摂津においても法華信仰が根付いていった。西正寺は松原市一津屋の地に創建され、農村共同体のなかで法華経の教えを伝えてきた寺院である。近世には法座や講活動を通じて在家信者が唱題の実践を深め、日蓮聖人の遺徳を仰ぐ信仰が受け継がれてきた。近代以降は宗門の体制整備とともに末寺として機能し、現在も地域の法要を担っている。