金乗院は、室町時代後期の明応年間(1492〜1501年)頃に創建されたと伝わる真言宗の古刹である。当地・関宿は利根川と江戸川の分流点に位置する水上交通の要衝であり、中世以来、関宿城の城下町として政治・経済の拠点となった。近世に入り関宿藩が成立すると、金乗院は歴代藩主の菩提寺として位置づけられ、藩主・家臣団の手厚い庇護を受けた。本尊の大日如来は真言密教の根本仏として崇敬され、藩主から仏具の寄進が相次いだと伝えられる。江戸時代を通じて藩との関係は深く保たれ、境内墓地には多数の家臣の墓石が営まれた。明治維新後は廃藩置県・神仏分離令の影響を受けたとみられるが、寺院としての法灯は継承され現在に至る。関宿…