若宮八幡社は杵築城下の守護神として古くから地域住民に崇敬されてきた古社である。創建の正確な時期は不明だが、平安末期から鎌倉時代にかけて守江の地に八幡神が勧請されたことが起源とされる。江戸時代には杵築藩主松平家の崇敬社となり、城下の総鎮守として武士・庶民ともに篤く信仰された。藩の保護のもと社殿の造営・修造が重ねられ、現在に続く祭礼の形式も江戸期に整えられたとされる。毎年秋に行われる例大祭は山車・神輿の巡行と武家装束の行列を特色とする伝統祭礼であり、江戸期城下町の祭礼文化を現代に継承するものとして地域に親しまれている。明治維新後の神仏分離・社格制度の変化の中でも、氏子の信仰と奉仕によって祭礼は守り…