佐伯毛利家御殿は、慶長11年(1606年)ごろ佐伯藩初代藩主・毛利高政が城下町の整備に伴って築いた居館である。毛利高政は豊臣秀吉の家臣として各地を転戦し、関ヶ原の戦い後に佐伯2万石を与えられて入封した武将であった。以後、毛利家は幕末まで12代にわたって佐伯藩を統治し、居館は藩政の中枢として機能し続けた。居館に隣接する三の丸櫓門は江戸時代初期の建築で、国の重要文化財に指定されており、佐伯藩政庁の堅固な守りを象徴する数少ない現存遺構のひとつである。明治維新後の廃藩置県(1871年)により佐伯藩は廃止されたが、武家屋敷の町並みと史跡が城下の景観を今日に伝えている。周辺には武家屋敷の名残が色濃く残り、…