白鳳9年(681年)、役小角の高弟である大英上人によって創建されたと伝わる。真言宗室生寺派に属し、室生寺の西の大門として機能してきた古刹である。平安時代末期から鎌倉時代初頭にかけて、承元元年(1207年)に後鳥羽上皇の勅願により、宇陀川対岸の岸壁に高さ約30メートルの弥勒磨崖仏が刻まれた。これは快慶の作風に連なるとされ、日本の磨崖仏の中でも特に優れた美しさを誇る。中世以降は室生寺の末寺として寺勢を維持し、近世には地域の信仰の場として継続的に護持された。境内に植えられたシダレザクラは樹齢約300年とされ、江戸時代中期頃に植栽されたと推定される。近代以降も寺院としての法灯は絶えることなく、磨崖仏と…