前橋市の閑静な住宅街に佇む天台宗の寺院で、蓮の花が美しいことで知られる。
夏になると境内の蓮池に大輪の蓮の花が咲き誇り、極楽浄土の光景を思わせる。
本尊の阿弥陀如来坐像は鎌倉時代の作と伝えられ、穏やかな表情が参拝者の心を癒す。
境内には前橋藩ゆかりの墓所があり、藩の歴史を今に伝える貴重な史跡となっている。
山門をくぐると正面に本堂が構え、左手に鐘楼、右手に庫裏が配される伝統的な伽藍配置。
毎年8月の盂蘭盆会には境内に万灯が灯され、幻想的な雰囲気に包まれる。
写仏体験や法話会なども定期的に開催され、仏教文化の普及に努めている。
境内の地蔵堂には水子地蔵が祀られ、多くの参拝者が手を合わせる。
赤城山を遠望する立地で、晴れた日には境内から山並みの美しい景観が楽しめる。
前橋の市街地にありながら静謐な空間を保ち、心の安らぎを求める人々に親しまれている。
平安時代末期に天台宗の僧が赤城山麓での修行の帰途、この地に草庵を結んだのが始まりとされる。
鎌倉時代に入り、地元の豪族の帰依を受けて本堂が建立され、寺院としての体裁が整った。
室町時代には上野国の天台宗寺院の中堅として、多くの僧侶が学んだ。
戦国時代には上杉氏と北条氏の争いに巻き込まれ、一時衰退した。
江戸時代初期、前橋藩主・酒井氏の庇護を受けて再興され、藩の祈願所となった。
享保年間には本堂が再建され、現在に伝わる阿弥陀如来像が安置された。
天明3年(1783年)の浅間山大噴火では降灰の被害を受けたが、檀家の尽力で復興した。
明治維新後も地域の菩提寺として存続し、檀家制度の下で信仰を守り続け…