蓮生寺は大阪市天王寺区城南寺町に位置する浄土宗の寺院である。「蓮生」は蓮の花の上に生まれることを意味し、阿弥陀仏の浄土における往生の様子を表す概念である。浄土宗・浄土真宗の経典「無量寿経」や「観無量寿経」には、往生者が蓮の花のなかから生まれ出て仏を拝するとされており、蓮はまさに浄土往生の象徴的な花である。また「蓮生」は鎌倉時代初期の武将・熊谷直実(1141〜1208年)が法然の弟子となった際に授かった法名でもある。直実は源平合戦・一の谷の戦いで平敦盛を討ったことを深く悔い、出家して法然のもとで念仏の道を歩んだ。城南寺町は豊臣秀吉の大坂城築城後に寺院街として発展し、蓮生寺もこの地域に根ざした浄土…