鏡神社は、佐賀県唐津市鏡山に鎮座する古社である。天平12年(740年)、大宰少弐・藤原広嗣が朝廷に対して挙兵した「藤原広嗣の乱」に敗れ処刑されたのち、その怨霊を鎮めるために創建されたと伝わる。広嗣は鏡山にゆかりがあるとされ、当社はその霊を慰める鎮魂の社として機能してきたと考えられる。また、広嗣が奈良の都へ去った寵姫・鏡女王を慕って詠んだとされる和歌「われここに 君はあちらに 鏡山 かかる恋路を 知らずやあるらむ」が、社名の由来とともに伝承されている。平安時代には、菅原道真が延喜元年(901年)に大宰府へ赴任する途上でこの地に参詣したとの伝承が残り、道真信仰との縁も深いとされる。中世以降も地域の…