海保寺は1550年(天文19年)頃、戦国時代に下総国佐倉を支配した千葉氏の家臣によって開基されたと伝わる曹洞宗の寺院である。創建当初より佐倉城下の武家屋敷街に近い地に営まれ、禅宗寺院として地域の武家層との結びつきを保ってきたとされる。江戸時代に入ると佐倉藩の城下町が整備され、境内には歴代の佐倉藩士の墓碑が数多く造立された。これらの墓碑群は城下町の歴史を今日に伝える貴重な遺産となっている。近代においては、1843年(天保14年)に蘭方医・佐藤泰然が佐倉に開いた医学塾「順天堂」との縁が知られており、近代医学の黎明期を象徴する人物ゆかりの寺としても位置づけられている。本尊の釈迦牟尼仏は端正な面立ちを…