誓願寺は石垣市に位置する浄土真宗本願寺派の寺院で、「誓願」とは阿弥陀如来が一切衆生を救済するという四十八の本願を意味する。八重山諸島は琉球王国の辺境であり、独自の祭祀文化(マユンガナシ・種子取祭など)が現在も息づく地域である。浄土真宗の同地への伝来は、明治以降の移民・開拓者・官吏らを通じてであり、本土の宗教制度が整備される中で末寺が設けられたとみられる。沖縄戦の主戦場とはならなかった八重山でも戦時中は強制疎開(戦争マラリア)による甚大な被害があり、住民の精神的支えとして寺院が重要な役割を担った。現在も石垣島で浄土真宗の法脈を守っている。