正泉寺は大阪府南河内郡太子町山田に位置する真宗大谷派の寺院である。太子町は聖徳太子(574〜622年)ゆかりの地として知られ、叡福寺(聖徳太子廟所)をはじめ多くの仏教寺院が集積する歴史的に仏教信仰が篤い地域である。真宗大谷派は鎌倉時代に親鸞聖人が確立した浄土真宗を継承し、東本願寺を本山として江戸時代以降に全国へ広く普及した。当寺は江戸時代の宗門改制度のもと山田地区の菩提寺として機能し、地域住民の過去帳管理・葬儀・年忌法要を担ってきた。聖徳太子の遺徳を仰ぐ信仰が地域に根付くなか、浄土真宗の他力念仏の教えも受け入れられ、農民層を中心に幅広い信者を有してきた。