延命寺の草創は平安時代末期に遡ると伝わり、弘法大師空海が諸国行脚の際に現地に延命地蔵菩薩を安置したことが起源とされる。中世には摂津国の地侍や農民たちの篤い帰依を受け、戦国の兵乱をくぐり抜けて法灯を守り続けたと伝わる。江戸時代中期、四国八十八箇所霊場の功徳を近国の人々にも開放する「写し霊場」として摂津国八十八箇所が整備され、延命寺は第39番札所として霊場に列せられた。遠く四国まで旅することのできない庶民が摂津の地でお大師様の加護を求めてこの霊場を巡拝する慣わしは江戸・明治を通じて根付き、吹田の地の信仰の場として今日まで息災延命の祈りを継承してきた。