信光寺は1558年(永禄元年)に創建されたと伝わる浄土宗の寺院である。戦国時代の動乱期に開かれたとされ、多摩川沿いの中原街道に面したこの地で地域の信仰を集めてきた。江戸時代に入ると、周辺の中原地区には徳川将軍家の鷹狩り拠点として中原御殿が設けられ(17世紀初頭)、街道と御殿文化の発展とともに当寺の存在感も高まったとされる。境内に安置される六地蔵は、この時期以降に地域住民の彼岸・盆の信仰対象として定着したと考えられる。明治以降、近代化の波のなかにあっても寺院としての活動を継続し、川崎市の都市化が急速に進んだ20世紀後半においても中原・武蔵小杉エリアの地域寺院として法灯を守り続けている。現在も境内…