正念寺は大阪市東住吉区今川に位置する真宗仏光寺派の寺院である。仏光寺派は浄土真宗の一派で、京都の仏光寺を本山とする。仏光寺は正式には阿弥陀仏を本尊として祀り、南北朝時代に了源上人(1279〜1349年)が絵系図・絵詞という独自の布教方法で門徒を獲得したことで知られる。了源の活動によって仏光寺は当時本願寺に匹敵する規模を誇ったが、室町時代後期に本願寺との対立が深まり、多くの門徒が本願寺に移った。それでも仏光寺派は独自の宗派として存続し、大坂周辺にも末寺を維持した。今川の地に建立された正念寺も仏光寺派の一寺として、了源上人以来の念仏の教えを地域住民に伝えてきた。「正念」とは「正しき念仏」、すなわち…