存明寺は世田谷区北烏山4丁目に位置する真宗大谷派の寺院で、関東大震災後に東京下町から北烏山へ移転した寺院群の一つとされる。「存明」という寺名は、阿弥陀如来の光明がこの世において明らかに存在し衆生を照らすという真宗の精神を表している。北烏山の寺院街では真宗大谷派の諸寺が東本願寺の教義に基づいて門徒を組織し、報恩講を最も重要な年間行事として継承してきた。存明寺でも毎年秋の報恩講において親鸞聖人の遺徳を偲ぶ法要が営まれ、地域の門徒が一堂に会して信心を深める場となっている。現代においても境内の静謐な空間が地域住民の心のよりどころとなっている。