龍野公園の地はかつて龍野藩脇坂氏の城郭に付属する山林で、明治の廃藩後に市民へ開放されて公園として整備された。公園が全国的に注目されるようになったのは、龍野出身の詩人・三木露風(1889〜1964年)の記念整備が進んでからのことである。露風は幼少期を龍野で過ごし、秋の夕暮れに赤とんぼが舞う故郷の風景を心に刻んだ。大正10年(1921年)に詩『赤とんぼ』を発表し、昭和2年(1927年)に山田耕筰が曲を付けたことで日本を代表する童謡となった。その後カトリックに入信して北海道のトラピスト修道院に籠もった露風だが、龍野への郷愁は晩年まで詩作に息づいた。昭和末期から整備が進んだ「童謡の小径」には歌碑・記念…